楽天、岩手県釜石市と包括連携協定を締結。楽天グループのサービスをフル活用した地方創生推進へ

楽天株式会社(以下、楽天)は4月4日、岩手県釜石市と楽天グループのサービスを活用した包括連携協定を締結したことを記者会見で発表した。釜石市は「楽天ペイ」「Voyagin」「楽天LIFULL STAY」をはじめとする楽天サービスと連携し、楽天は釜石市の地域活性化を目的とした取り組みを行っていく。今回の決済とインバウンド対策による包括的なサポートは、楽天初の試みとなる。

釜石市は来年開催される「ラグビーワールドカップ2019」へ向け、楽天の指南のもと継続的な経済効果の拡大を目指す。楽天はまず、釜石市が抱える4つの課題に焦点をあてサポートを行っていく。

1つ目の課題は、市内の各店舗において現金決済が主流である点だ。現金決済のみでは訪日外国人がスムーズに消費行動を起こすことができない課題に対して、クレジットカードやスマートフォンでの決済ができる「楽天ペイ」を導入し決済のキャッシュレス化を進めることで、消費行動を促す構えだ。なお、釜石市を訪れる年間観光客は平成28年度は約55万人、1泊2日の滞在者の平均消費額は約16,000円だった。

2つ目の課題は、釜石市の観光資源を活かした観光アピールが不十分である点だ。これに対しては、訪日外国人向けにツアーやチケット、レストラン等の日本の旅行体験を提供するサイト「Voyagin」と連携し、外国人向けの体験コンテンツ作りや発信を行い、アピールを強化する。また、アメリカ・オーストラリア・イギリス・フランス等の個人旅行客に魅力を発信する「PR・販促」や体験を通じて釜石市への訪問意欲を促進し「現地送客」を図る。

3つ目の課題は、民泊の利用が伸び悩んでいる点だ。現状、釜石市が受け入れ可能な宿泊客数は年間46万人だが、平成28年度の実績は25万人弱、稼働率は54%となっている。そのため「楽天LIFULL STAY」と連携し、ラグビーワールドカップ2019で訪れる旅行客の民泊利用の促進を図る。また、空き家を民泊として活用することで、それに伴う現地での雇用の創出や観光促進につなげる。

このほか楽天LIFULL STAYは、モデルケースの開発を目的とした「民泊施設開発」、空き家を活用したい市民へ向けた「民泊セミナー開催」や「民泊施設立ち上げ準備サポート」を行うほか、6月の民泊新法施行後の「民泊運営代行サポート」等も視野に入れている。

4つ目の課題は、釜石市の特産品を活用できていない点だ。釜石市のふるさと納税額は、現在6,500万円前後と頭打ちの状態であるところ、釜石市にはワカメのしゃぶしゃぶといった全国で知られていない釜石市の特産品があるため、今後は楽天市場の「ふるさと納税」を活用しアピールしていく。

楽天は楽天ペイのほか、決済系サービスとして「楽天カード」や「楽天edy」が手掛けており、提携するサービスや店舗で貯まる「楽天ポイント」など、これらのサービスは多くのユーザーから高い人気を誇っている。「楽天市場」「楽天トラベル」等、70以上あるサービスをあわせ、楽天グループのグローバル流通総額は約13兆円の規模となっており、楽天会員数は9,500万人を超える。これら楽天のサービスが釜石市の地域復興につながることに期待がかかる。

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(MINPAKU.Bizニュース編集部)

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