「アジア圏で急拡大するAsiaYoの展望と事業者への思い」AsiaYo・内海玄氏

台湾発の民泊プラットフォームとして2013年にスタートした「AsiaYo」。台湾を中心に民泊、短期レンタル、ルームシェアといったホテル以外の宿泊施設を対象にオンラインブッキングサービスを提供しており、現在では月間200万セッションを超える人気サイトとなっている。

MINPAKU.Biz編集部では、今年、サービスを提供する国の拡大や他社サービスとの提携を発表するなど、次々と新たな取り組みを行っているAsiaYoの今後の展望について、同サービスのノースアジア責任者である内海玄氏にお話しを伺った。

話し手プロフィール:AsiaYo ノースアジア責任者 内海 玄氏

1973年生まれ、高知県出身。中学時代に家族で渡米。米国カーネギーメロン大学にてコンピュータサイエンスを専攻し学士号取得後、6年間米国でプログラマーとして金融工学系のソフトウェアの開発に従事する。2002年に帰国後、米国金融ITベンチャー企業の日本ビジネスをカントリーマネージャーとして立ち上げ、40社以上の大手・準大手金融機関に導入するなど、主に金融業界におけるITのインバウンド事業に従事。2016年1月よりAsiaYoに参画し、現在は日本・韓国・タイの3カ国のビジネスを担当している。

インタビュー

AsiaYoについて

AsiaYoのサービス内容について教えてください。

「AsiaYo」はアジア圏のお客様をメインとした、台湾発のバケーションレンタル系のOTA(オンライン・トラベル・エージェンシー)です。台湾を中心として日本、韓国、タイに進出しています。今後は対応言語を増やし、東南アジアの国々に進出予定です。

内海氏がAsiaYoに加わった経緯は?

私の大学時代のルームメイトが台湾人で、彼の親友がAsiaYoの社長のCK(Cheng Chao-Kang氏)でした。AsiaYoの話しがきたとき私は違う分野の仕事をしていたのですが、元々インバウンドに携わる仕事やBtoBのマーケティングを経験していたこともあり、引き受けることに決めました。BtoBである以上、どのように長期的な信頼関係を築き、海外企業と日本企業との間でいかにスムーズにコミュニケーションをとるかがとても大事なので、そこは変わらないかなと思います。

社長のCheng Chao-Kang氏はどのような方ですか?

彼は証券会社の出身で、アナリストをしていたので数字に非常に強いです。AsiaYoのようなOTAビジネスは数字を見ながらマーケティングしていく必要があるのですが、彼はすべてを数字で把握しているような人なので、その分野に長けています。私たちは英語で会話をするのですが、彼はすごく綺麗な英語が話せるうえ、コミュニケーション能力も高い。非常に人当たりがよくてざっくばらんに話してくれるので、日本企業の方も話しやすいと思います。

AsiaYoユーザーの特徴

AsiaYoに物件を掲載するホストはどのような方が多いですか?

弊社の強みはクオリティ重視というところです。何でもかんでも部屋をかき集めて掲載すればいいということではなく、きちんとやっている代行業者やホストの皆様から部屋をいただくようにしていますので、比較的トラブルは少ないです。日本の事業者はまだ中国語対応できるところが少ないので、多くの場合は弊社が間に立ちます。ゲストにはチェックアウト後まで弊社がサポートしますと伝えており、それが弊社の強みでもあります。

予約のダブルブッキングや清掃漏れは民泊ではよくある話ですが、トラブルが多いホストはランキングを下げ、ひどいケースではアカウントをクローズすることもあります。きちんとゲストにホスピタリティを提供されているホストは積極的にランクアップやその他プロモーションなどを行い、ゲストから予約が入りやすい環境を提供させていただいておりますので、リピーターとなるゲストは多いです。

毎週1回弊社のスタッフと会議をしていて、難しいトラブルに関しては私が入るのですが、そのときの対応を見ていたら大体どのような方か分かります。トラブルがあったときにゲストがいつも100%正しいというわけではありませんが、ホストの方は最低限の誠意をもって宿泊業をしていただきたいと思っています。

AsiaYoを利用して台湾から訪日するゲストはどこに宿泊することが多いですか?

東京と大阪は物件の集まりがいいので、特に予約が集中します。あと台湾の方は日本が好きですので、台湾から近い沖縄や九州などによく行かれますし、北海道もとても人気があります。また、最初はまず東京や大阪といったメジャーなところに行きますが、リピーターが多いので「今回は行ってないところに行こう」と日本のさまざまな地方に訪問される方も多いです。台湾から日本は近いですし、LCCも飛んでいますしね。

AsiaYoのゲストはどのような方が多いですか?

民泊は20~30代の若い方がメインです。若いカップルや友人同士、小さな子供を連れた家族など、そういう世代に一番利用されています。40代以上の方はホテルに泊まる傾向にありますね。弊社ではホテルの掲載も今年からどんどん始まっていますので、40代以降の方のご利用も徐々に増えてくると予想しています。

ホストがAsiaYoを利用するメリット

ホストが物件をAsiaYoに掲載することの、具体的なメリットはありますか?

AsiaYoは台湾発の企業なので、日本が一番のビッグマーケットです。そういう意味では日本に対しての力の入れどころが他のOTAと違うところだと思っています。例えばシステムは日本に合わせて改善しているので、日本の民泊ホストの方からはとても使いやすくシステム改善が早いと好評です。昨年からホスト向けの画面を日本語対応にしたことも改善のひとつです。

デモグラフィー的(人口統計学的)なところでは、欧米の方とアジア圏の方とでは繁忙期や閑散期が異なるので、欧米の方が減っている時期にAsiaYoから台湾人のゲストが入ってうれしいという声を聞きます。弊社のプラットフォームを利用するアジアの顧客は、平均1ヶ月半前から予約を入れるケースが多く、予約がチェックイン日ぎりぎりに集中することはありません。そのためホストの方にとっても安心して運営ができるという声も聞いております。

弊社は急成長しているとはいっても取り扱い物件数は他の大手OTAと比べると少ないので、まだまだウェットに対応できます。例えばトラブル時には、どうやってお互いが納得できるところに落としこむかというところを大事にしています。AsiaYoのサポートセンターは日本語に対応していますので、トラブル時はもちろん、民泊運営に関して困ったことがありましたら安心してご相談ください。

ホストが民泊サイトを活用するためのコツはありますか?

民泊業界を始めたばかりという方は、他のOTAを使っていただいた上でAsiaYoに来てくださるのが良いと思っています。複数のOTAを比較することで、細かなサービス内容や制度について理解することができます。1ヶ所しか利用していないとOTAそれぞれの運用の違いや手数料の相場などもわからないと思いますので、他のOTAも利用することで知見が広がります。

特にこれからは、よほど場所がいいなどの理由がないと、ただやっていれば儲かるという商売ではなくなってきています。ホスト自身がちゃんとアンテナを張り、いろいろなOTAを使いながら、戦略的に運営していくことが大切です。

今後の展望について

今年7月に「手間いらず」と提携しましたが、今後の展望について教えてください。

そもそも台湾での民泊は、日本でいうところの民宿に近いので、AsiaYoのサイト自体が部屋単位ではなく、宿泊施設の中に部屋があるという2層構造になっています。そういった意味で、ホテル系サイトコントローラーとの接続の相性もよく、今後は他のホテル系サイトコントローラーとも接続していきたいと考えております。また、民泊系のさまざまなサイトコントローラーもどんどんつないでいるので、弊社としてはどれでも自由に使っていただいて、少しでもダブルブッキング等が起こらないように管理していただければうれしいので、ホストの方はぜひ使ってください。

今、日本ではどのようなサービスを行っていますか?

日本ではまだ民泊が浸透していなかったこともあり、アジアから日本へのインバウンドをメインに現在はサービスを展開しています。来年からは段階的に、日本からアジアへのアウトバウンドのサービス提供も始める予定です。

今後、サービスを拡大する予定はありますか?

新たな取り組みについての計画はたくさんあります。

メッセージ機能の追加や、他のサイトコントローラーとの連携も進めていくつもりです。アジアの様々な企業とパートナーシップをうまく組み、サービスの質を高めながら多くの方に利用していただきたいです。

そして、現在のサイトは中国語のみですが、来年初頭に英語と韓国語を追加し、東南アジアの国に進出する予定です。今年は韓国とタイに進出しましたが、来年はインドネシアやシンガポールなど他のアジアの国々を強化していきます。さらに日本では、今後はインバウンドだけでなくアウトバウンドも始めるので、それがひとつの大きな方向性のシフトとなります。来年の第一四半期には稼働させていく予定です。その勢いで集客やマーケティングを行っていきます。

掲載物件数については現状約4,000室ですが、来年末には15,000室まで増やす予定です。ちょうど不動産業界も参入してきて、どんどん新しい物件が建っているので、物件数もそれに応じて増えていきます。

来年に民泊新法が施行されれば民泊を使い始める人も増えると思います。今の日本ではまだホテルと民泊の違いがよくわからないという方も多くいます。民泊への理解が深まればよりゲスト数もホスト数も増えるでしょう。

MINPAKU.Biz読者へのメッセージ

「ゲストに良い体験をしてもらいたい」という気持ちは、宿泊業の基本だと思っています。その気持ちがあれば、このビジネスを長く続けることができるのではないかと思います。もてなす心を大切にしているホストにぜひ利用していただきたいです。

編集後記

大手OTAが幅広いエリアに対してサービスを展開しているなか、アジア圏に特化し、ユーザー1人ひとりに合わせて親身に応対する姿勢がAsiaYoならではの魅力です。宿泊業のプロとして物件を提供するホストにとってゲストをもてなす気持ちが何より大切なのだと実感しました。民泊は単なる宿泊所としての枠を超えた「人と人」また「人と土地」をつなぐ文化としても広がりを見せています。来年の民泊新法施行へ向け、民泊業界へ新たに参入する事業者の増加が予想されるなか、民泊仲介業者はもちろん、ホスト、ゲストそれぞれの意識が問われています。

内海氏によると現在、日本・韓国・タイはインバウンドのみですが、今後は各国のアウトバウンドも計画中とのことで、さらなる飛躍が期待されます。民泊のほか、短期レンタルやルームシェアなどの宿泊施設を運営するホストの方は、AsiaYoの利用を検討してみてはいかがでしょうか。

AsiaYo.comの概要

サイト名 AsiaYo.com
国名 台湾
サイトURL https://asiayo.com/
設立 2013年
リスティング数(全世界) 20,000件以上(2017年12月 時点)
リスティング数(日本) 約4,000件(2017年12月 調査時点)
リスティング数(東京) 約1,350件(2017年12月 調査時点)
リスティング数(大阪) 約1,400件(2017年12月 調査時点)
リスティング数(京都) 約250件(2017年12月 調査時点)
リスティング数(福岡) 約100件(2017年12月 調査時点)
リスティング数(沖縄) 約140件(2017年12月 調査時点)
ホスト数 -人
宿泊者数 -人
国数 4ヶ国(2017年12月 調査時点)
※台湾、日本、韓国、タイ
ホスト手数料率 12.0%
ゲスト手数料率 なし

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(MINPAKU.Biz 編集部)

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