中国民泊仲介サイト大手の住百家が上場。2015年の売上は前年比68倍増

深圳に拠点を置く中国発の民泊仲介サイト、住百家は4月22日、創業期の中小企業向け店頭市場、新三板市場に上場(証券番号837077)した。シェアリングエコノミー関連企業として中国初の上場企業となった。

住百家は海外旅行に行く中国のエリート層や富裕層を主なターゲットとしており、Airbnbなど他の民泊仲介サイトとは異なり、宿泊施設の提供に加えて旅行プランの提案や空港への送迎、レンタカー、チケット予約代行やガイドサービスなどの旅行関連サービスも提供しているのが特徴だ。

2012年3月に設立された住百家は、2014年~2015年のわずか2年間で爆発的な成長を果たした。同社の公表資料によると、2014年の売上65.9万元(約1100万円)に対し、2015年はなんとその68倍増となる4569.4万元(約7.8億円)に達したという。2015年の下半期は上半期と比較して売上が7倍増加し、12月の1ヶ月だけで売上は1500万元(2.5億円)に達したとのことだ。一方の経常利益も順調に伸びており、2015年の下半期は上半期と比較して8.7倍の成長率を見せた。年度報告書によると、民泊関連事業の収入は売上全体の79%を占めているという。現在、世界650都市以上で20万件以上の物件を掲載している。

住百家は昨年9月、海南航空グループ(HNA)から5億元の投資を受け、戦略パートナーシップを締結することを発表した。これにより、住百家の利用者はサイト上から海南航空のチケット予約が可能となった。同社はその発表のわずか1ヶ月前にもAB Capital、Neway Group(香港)とアリババ前副総裁の王孝華氏が設立した優連資本から約2億元(約34.2億円)の投資をうけたばかりだった。

住百家の最大のライバルでもある民泊仲介サイト世界最大手のAirbnbは昨年8月に中国に進出し、中国人の海外旅行にターゲットを絞った展開を進めているものの、現状は中国の商習慣に溶け込めず、苦戦を強いられているのが現状だ。一方で、中国発の住百家は中国国内に24時間のコールセンターを構えることで迅速なゲスト対応体制を実現し、知名度向上に向けて中国の女性ファッションモデル、アンジェラベイビー氏や台湾出身の女優、ルビー・リン氏など現地の人気スターを宣伝広告に起用し、中流階級の若者を中心に人気を博している。

グローバル全体の物件数という点で比較すると、世界34,000都市で150万以上の物件を掲載しているAirbnbとはまだまだ大きな差があるものの、住百家は中国で急速に増え続けている中流階級以上の人々をユーザーに取り込んでいる点が強みだ。2015年に海外旅行にいった中国人は延べ1.2億人に達しており、中国のアウトバウンド市場を抑えることは未来に向けた大きな成長ドライバーとなる。

世界全体でみるとUberやAirbnbなどがシェアリングエコノミーの代表例として語られることが多いが、中国では住百家が一足先に上場を果たし、新たな流れを作りだした。今回の上場により調達する資金を活用してどのように世界展開を進めていくのか、今後の拡大が楽しみだ。

【参照ページ】住百家挂牌新三板 与Airbnb争夺出境游短租市场
【参照ページ】>Airbnb’s Chinese counterpart takes home-sharing game to next level

(MINPAKU.Biz ニュース編集部 華原)

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