平成28年7月・8月度「宿泊旅行統計調査」 地方部が引き続き三大都市を上回る

観光庁は10月7日、宿泊旅行の実態を全国規模で調査した「宿泊旅行統計調査」の平成28年7月・8月の調査結果をとりまとめ、公表した。

平成28年7月の延べ宿泊者数(全体)は、4,461万人泊(前年同月比-0.4%)であった。8月は5,587万人で前年同月比-1.0%であった。この中で日本人延べ宿泊者数は、平成28年7月は、前年同月比-2.0%、8月は前年同月比-0.9%であった。一方、外国人延べ宿泊者数は、7月は前年同月比が+8.9%であり、平成25年2月以降42か月連続でのプラスとなったが、8月は前年同月比-1.8%であった。

7月の延べ宿泊者数4,461万人泊のうち、外国人延べ宿泊者数は698万人泊であり、7月としては調査開始以来の最高値であった。割合としては全体の15.7%、前年同月比では+8.9%となり、調査が開始された平成19年における同時期と比べ約3倍にまで成長した。三大都市圏(東京、神奈川、千葉、埼玉、愛知、大阪、京都、兵庫)と地方部(三大都市圏以外の道県)で外国人延べ宿泊者数の対前年同月比を比較すると、三大都市圏で+8.5%、地方部で+9.7%と、引き続き地方部の伸びが三大都市圏の伸びを上回る結果となった。平成27年度(2015年度)訪日プロモーションにおいて、積極的に地方への誘客を行ったことが功を奏したとみられる。特にアジア圏に関しては、各国の特色に合わせた地域をプロモーションしており、新たな日本の魅力を発信した。今後はこれに加え、新たな旅行スタイルなど需要面での拡大を図る見通しだ。

平成28年7月の客室稼働率は全体で61.9%、民泊を含む簡易宿泊所は31.5%であった。8月の客室稼働率は全体で69.5%、簡易宿泊所は40%であった。民泊に関しては特区民泊において最低宿泊・利用日数を、現行の「6泊7日以上」から「2泊3日以上」に規制緩和することが公表されており、今後のさらなる稼働率向上に期待がかかる。

平成28年7月の国籍(出身地)別外国人延べ宿泊者数は、第1位が中国、第2位が台湾、第3位が韓国、第4位が香港、第5位がアメリカであった。この上位5か国・地域で全体の73.7%を占める。伸び率でみると、マレーシア(前年同月比+21.8%) 、イタリア(前年同月比+18.4%)等が大幅に拡大した。

これまで、マレーシアに関しては人口の約6割を占めるムスリム層向けに食事や礼拝環境などに関する情報を発信するプロモーションを行っており、今後はエアアジアの直行便が就航する北海道を中心に、地方への誘客拡大を図るという。また、イタリアの場合、訪日プロモーションが本格化したのは2015年度からであった。2015年に行われたミラノ国際博覧会において、旅行先としての認知度向上を図った。このときに好評だった「日本食」を今後のプロモーションに加える方針だ。

【参照ページ】宿泊旅行統計調査(平成28年7月・第2次速報、平成28年8月・第1次速報)
【参照ページ】平成28年度(2016年度)訪日プロモーション方針

(MINPAKU.Bizニュース編集部 平井 真理)