京都市「民泊新法」制定に関し自治体の裁量を求める要望書提出

京都市は6月21日、政府が制度化を検討している「民泊」について、門川大作市長名の要望書を提出した。観光庁などに対し、地方自治体が地域の実情に応じて条例で制度全体を広く運用できるよう求めている。

国の新たな「民泊新法」では、「住居専用地域での民泊開設可否のみを自治体の判断に委ねる」とされている。一方、京都市は「地域の実状に応じて条例等により住居専用地域において、実施できないようにすることが可能」と明記されている点を指摘した上で、「住居専用地域」における「民泊」の開設に限らず、広く「民泊」に係る制度全体にわたって、地域の実状を踏まえた運用を認めるよう求めている。「民泊」の位置づけを、「住居専用地域」以外も含め自治体で自主的に行うべきという考えだ。

要望書では、民泊で「周辺の方々の暮らしを脅かすようなトラブルが多発」していると指摘。民泊の制度化には「地域の実態と中長期的な観光客の受け入れや地域の宿泊観光振興などの観光政策を踏まえた考慮」が必要と訴えている。17日に糟谷範子観光政策監らが観光庁と厚生労働省の関係部に提出した。

京都市は旅館業法の許可を受けた宿泊施設を利用してもらうことが「おもてなし」に繋がるという姿勢を崩さない。旅行客に旅館業法に基づく許可を受けた施設を利用するよう呼びかけている。

京都市旅館稼働実態調査」によると、宿泊客全体に占める外国人客の割合は約3割。訪日外国人集客に関しては7割が取り組んでいると回答している。民泊での相次ぐトラブルの他、こうした旅館の積極的な訪日外国人を取り込む姿勢を後押しする意向もあると推測される。

【参照ページ】「民泊新法」に係る国への要望書の提出について
【参照ページ】外国人観光客への対応状況を中心とした「京都市旅館稼働実態調査」について

(MINPAKU.Bizニュース編集部 平井真理)