観光庁、民泊監督業務の一部を民間に委託の方針

観光庁は、住宅の空き部屋を旅行者らに有料で貸し出す「民泊」が来年本格解禁されるのに伴い、都道府県や政令市などが担う監督業務の一部を民間に委託できるようにする方針を固めたことを、時事通信社が6月22日付けで報じた

民泊はアメリカのAirbnbなど、仲介サイトの登場で都市部を中心急速に普及したが、宿泊者のごみ出しや騒音をめぐり、近隣住民とトラブルになるケースも相次いでいる。また、許可申請を行わず違法に営業をするいわゆるヤミ民泊も問題となっているが、インターネット上で予約から支払いまでが完結する性質上、実態把握は困難な状況だ。

こうした民泊をめぐる背景と、6月9日に住宅宿泊事業法(民泊新法)が成立したことを受け、観光庁は民泊の本格解禁後に監督業務に必要なマンパワーの確保に苦労する自治体が出ると見込み、民間委託を認めることにした。

住宅宿泊事業法(民泊新法)では、民泊を届け出制とし、営業日数の上限を年180泊と規定し、家主に苦情への対応や民泊物件と分かる標識の掲示などを義務付けた。ルールを守らない家主に対しては都道府県などが立ち入り検査し、業務停止や事業廃止の命令を出すことができる。従わない場合は6か月以下の懲役または100万円以下の罰金となる。

京都市においては今年4月、すでに違法民泊調査の民間委託先の公募を開始している。調査ノウハウを持つ民間業者に調査作業を委託し、市職員は営業の許可や中止といった従来の指導業務に特化し、効率化を図りたい考えだ。

今回検討されている民間委託は違法駐車の監視員のような仕組みを想定しており、立ち入り検査に入る直前までの監視業務で、届け出内容に虚偽がないか、ルール通りに民泊が運営されているかを、担当者が直接現地に出向き、確認してもらう形をとるという。具体的には7月に開く都道府県などとの意見交換会で枠組みを説明するとしている。

なお、ヤミ民泊の温床のように報じられがちなAirbnbでは、営業日数が180泊をこえるリスティングを非表示にする対応を公表しており、違法民泊をなくすための取り組みが行われている。民泊の本格解禁は着々と迫っており、普及や適法化に向けての課題は国や自治体だけではなく民泊に携わる民間企業や個人の具体的なアクションを要する段階まで進んでいる。

【参照ページ】「民泊」監督業務、民間委託可能に=本格解禁へ観光庁方針

(MINPAKU.Bizニュース編集部 平井 真理)