北海道、特定地域での民泊営業日数短縮検討へ

北海道は、住宅の空き部屋などを旅行者に有料で貸し出す「民泊」について定めた住宅宿泊事業法(民泊新法)が6月に成立したことを受け、騒音など民泊による住民の生活環境の悪化を防ぐため、特定の区域で営業期間を制限する条例の制定を検討することを、NHKが6月26日付けで報じた

住宅宿泊事業法においては、都道府県などへの届け出の義務付け、仲介業者には観光庁への登録の義務付け、年間営業日数上限を180日以内とすることなどが定められている。また、都道府県は条例によって、騒音発生など、周辺住民の生活環境の悪化を理由として、民泊事業を実施する期間を制限することが可能だ。

北海道は、民泊による住民の生活環境の悪化を防ぐための条例を制定するため、条例で区域を定め、営業日数の上限をさらに短縮する方針で検討を開始した。これは、これまで農村においてふれあいや体験型の民泊が推進される一方で、都市では違法民泊の取り締まりを強化してきた背景がある。

民泊データ分析サービスBnB Insightのデータによると、2017年5月1日時点でAirbnbに登録された北海道全体の物件数は1,848件、北海道札幌市で1,019件となっているが、札幌市では、かねて旅館業法に反して営業していると推測される1,000施設ほどがAirbnb他の民泊仲介サイトに掲載されているとして対策に乗り出しており、2月に開設した通報窓口に70件ほどの苦情が寄せられている。札幌市では宿泊施設不足も課題となっていることから宿泊需要に応える役割を民泊に求める場合には、民泊自体が抱える課題の解消に取り組む必要がある。

札幌市、旭川市、函館市、小樽市の4市は、これまで旅館業法に基づく許認可の事務を北海道とは別に行ってきており、北海道はこれら4市と民泊の届け出受理のあり方について協議を進めたいとしている。

営業日数短縮の条例が制定された場合、それが民泊物件周辺の生活環境悪化を防止するという目的をとげることに寄与するとしても、一方で生じる宿泊需要不足という課題にどのように方策を打ち出していくか、引き続き動向に注目したい。

【参照ページ】民泊 特定区域での短縮検討へ

(MINPAKU.Bizニュース編集部 平井 真理)