白馬村観光協会、民泊規制を要望

長野県北安曇郡白馬村の観光協会が民泊を認めないよう村役場に求めていると信濃毎日新聞が7月16日付けで報じた

長野県では阿部守一知事が今月、県議会の一般質問での回答の中で、住宅宿泊事業法(民泊新法)の年間営業上限180日ルールをさらに制限する条例の制定を検討する意向を示している。県における宿泊施設の客室稼働率が、2017年4月の速報値で32.9%と全都道府県の中で最も低く、全国平均の59.9%とも大きく離されており、宿泊施設への影響を配慮してのこととみられる(関連記事:長野県、民泊実施期間の制限条例検討へ)。

北安曇郡白馬村では、外国人観光客は増えているものの、観光客全体が落ち込んでいる事情もあり、現状では安全面などで問題が起きかねないと主張している。

スキー場「白馬岩岳スノーフィールド」の麓、白馬村新田、切久保の両地区には68軒の宿泊施設がある。これらが加わる白馬岩岳観光協会によると、客室稼働率は平均15~20%ほどとなっている。外国人観光客は急増しており、2015年、2016年の宿泊者数は連続して10万人を超えたが、日本人を含めた観光客総数は2016年に205万人と、20年前の373万人から激減している。

長野県における客室稼働率の内訳をみると、シティホテルは77.9%、ビジネスホテルは70.4%と高いが、リゾートホテルが27.7%、旅館が23.3%と低い。旅館やペンションなど家族経営の施設の廃業が相次ぐ中、外国人が廃業施設を買い取り、観光客を受け入れている例が増えているという。長野県内で民泊が広がると、特に観光客の宿泊が多いリゾートホテルや旅館などに影響が出るとみられている。また、外国人が制度をよく理解せず民泊を営んでいる例があるとみられており、安全面他で問題が起きかねないと懸念する声が上がっている。

村内のスキー場エリアごとにある八方尾根、白馬五竜、白馬岩岳、白馬さのさかの4観光協会は、民泊参入のハードルを下げる住宅宿泊事業法に関する陳情を村議会6月定例会に提出し、旅館業法の営業許可を受けていない施設を認めないよう意思表示する独自条例を制定することと、違法施設への取り締まり強化を求めた。

また同県の軽井沢町役場は今年3月、民泊新法が閣議決定されたあとに、「清らかな環境と善良なる風俗を守る」との理由で、町内全域での民泊施設の設置を認めないとの基準を設けている。

一方で、既存の宿泊施設側の魅力づくりも不可欠との声が上がっている。白馬村では高齢になった経営者の事業継承や外国人の受け入れ態勢などが喫緊の課題だ。

【参照ページ】白馬の観光協会 「民泊」新法控え村に規制要望
【関連記事】長野県、民泊実施期間の制限条例検討へ

(MINPAKU.Bizニュース編集部 平井 真理)

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