政府、ラブホテルのホテル化を条件付きで後押しへ

政府は6月9日、訪日外国人旅行客の急増に伴うホテル不足の解消を目指し、比較的稼働率に余裕があるラブホテルの事業者が観光客向けの一般ホテルに改装する場合、条件付きで後押しする方針を固めたと公表した。

2020年東京五輪・パラリンピックに向け外国人観光客の急増が予想され、ホテルの客室数が大幅に不足することが懸念されている。一般住宅に有料で観光客らを泊める民泊の規制緩和と併せ、ラブホテルの改装を受け入れ、態勢整備を進める方針だ。

厚生労働省は4月、事業者が改装のための融資を受けやすいようホテルや旅館業の受け皿となる日本政策金融公庫に対し、「資金に関する相談に特に配慮するよう」通達した。政府系金融機関は公序良俗に反する業者は融資対象外だが、「(観光立国に資する)一般ホテルへの改装という条件なら、一般ホテルへの融資に該当する」(厚労省)としている。

ラブホテルは風営法により18歳未満の利用が禁じられている。一般のホテルとして運営するには旅館業法による営業許可が必要となり、そのためには、客室内の改装や飲食物を提供する設備のほか、対面式のフロントなどを設置する必要が出てくる。一方で、ラブホテル運営は中小事業者も多く、改装資金の調達が課題となっていた。

日本中小ホテル旅館協同組合によると、ラブホテルは全国に約1万2000店程あり、平均稼働率は平日で約4割しか無いという。一方、訪日客増加などで、ビジネスホテルやシティホテルの平均稼働率は4月も7、8割で推移していると観光庁は明かしている。

突飛な策のように思えるが、オリンピック等の大きなイベントでの客室不足はどの国も抱える問題であり、過去にラブホテルを代用する国もあった。韓国の木浦で開催されたF1グランプリでは、やはりホテルが少なく、ラブホテルに宿泊したF1ドライバーやチーム関係者が続出した。また、8月にリオ五輪が開催されるブラジルでは、14年12月からラブホテルの料金を半額にし、利用促進を図っているという。

【参照ページ】ラブホテル改装で訪日客受け入れ 政府が条件付きで後押し
【参照ページ】東京五輪で懸念されるホテル不足 改装ラブホで解消する方針

(MINPAKU.Bizニュース編集部 平井 真理)