千代田区が民泊条例案を公表、人口密集エリアや学校周辺区域等の民泊営業を制限へ

東京都千代田区は2018年6月の住宅宿泊事業法(民泊新法)施行へ向け、12月12日に開催された第3回「千代田区民泊サービスのあり方検討会」にて条例に関する骨子案をまとめた。

千代田区の骨子案では、教育施設が集まる「文教地区等」、小中学校等の「学校周辺区域」、千代田区の総人口の98.6%が居住する神田、麹町を中心とした「人口が密集している区域」の3つの区域を対象とし、「家主居住型」と「家主不在型」に分けて営業日の制限を設ける方針だ。千代田区では「家主不在型」をさらに「管理者常駐型」と「管理者駆けつけ型」に分け、規制内容を変える。

まず「文教地区等」と「学校周辺区域」では、「家主居住型」と「管理者常駐型」の民泊営業を金曜昼から日曜昼まで認めるが、「管理者駆けつけ型」の場合は全日禁止と厳しく制限する。

「人口が密集している区域」では、「家主居住型」と「管理者常駐型」の民泊営業は制限なく認め、「管理者駆けつけ型」の場合は金曜昼から日曜昼まで認める。大手町や霞が関といったオフィスエリアを中心とした「人口が密集していない地域」では制限しない。

文教地区等の区域 学校等周辺区域 人口が密集している区域
(神田・麹町等地区)
家主居住型 日曜昼~金曜昼 日曜昼~金曜昼 制限なし
家主不在型
(管理者常駐型)
日曜昼~金曜昼 日曜昼~金曜昼 制限なし
家主不在型
(管理者駆けつけ型)
全日制限 全日制限 日曜昼~金曜昼

千代田区の独自規制のポイントは2つだ。1つは「人口が密集している区域」を区分して規制対象とする点だ。千代田区は地方都市や住宅街にくらべ共同住宅が多く、共同住宅に住む人は区民全体の約85%にあたる。一部地域では建ぺい率の制限がなく建物が近接している場合があり、そのような人口密度の高い地域では民泊ゲストが近隣住民の生活に及ぼす影響が大きいことから「人口が密集している区域」として規制対象とする。

もう1つは民泊物件に常駐する管理者の有無により規制対象を分けている点だ。家主不在であっても管理者が24時間体制で常駐していればホテル・旅館といった宿泊施設と同様に安全な環境を整えることができる点を考慮している。

具体的に「管理者常駐型」では、届出住宅の建物内または隣接している建物内に管理者が常駐することを義務付ける。一方、管理者の常駐が困難である場合を「管理者駆けつけ型」と定義し、トラブル発生時にただちに駆けつけられる範囲内に管理者を常駐させる。駆けつけられる距離や時間の詳細については、京都市のパブリック・コメントで挙がった「10分以内かつ半径800m以内」をもとに検討中だという。

千代田区は12月20日(水)から2018年1月12日(金)までの期間、今回の骨子案に関する区民からのパブリック・コメントを募集し、まとめた条例案を2月の区議会に提出する予定だ。

【参照ページ】千代田区民泊サービスのあり方検討会(第3回)
【関連ページ】東京都千代田区の民泊・旅館業簡易宿所に関する条例・法律・規制

(MINPAKU.Bizニュース編集部)